こんにちは、長谷川です。
2022年春夏コレクション発売に併せて、KUON Flagship Storeでは彫刻家、藤堂さんのインスタレーションを開催しております。
店内いたるところに藤堂さんの作品を展示していますが、特にお店の奥にある畳の部屋は藤堂さんの作品と相まって、とても神秘的な空間です。
まずは藤堂さんについてご紹介していきます。
"彫刻家 藤堂"
藤堂さんの作風は『場所の固有性』をテーマに自ら歩いて集めたものを中心に創造、様々な形態を持っています。中でも、ストーリーのある石と積層ガラスを用いた作品は世界的に高く評価され、ファンの多いシリーズ。
『伊達冠石 積層ガラス』(今回はKUONとのコラボで関守石バージョンを展示しています)
約2000万年前（！！）の火山活動によって生まれたと考えられている岩盤から採取される伊達冠石を切断して、その切断面にガラスを何層も重ねて磨き上げられたものです。鉄分が酸化した茶褐色の表面と研磨によって見える内部の黒檀色、そして光の角度・強さによって表情を変えるガラスが織りなすハーモニー…一見の価値ありです！
この他にも、旧国立競技場の瓦礫を使用した作品など藤堂さんの作品には『場所の固有性』とともに『時間』というキーワードが存在します。
ハードカバーの古本にガラスを挟んだものも藤堂さんの作品の一つ。
KUONデザイナー石橋さんが岩手県出身ということもあって、岩手県出身の石川 啄木と宮沢 賢治の書物を使用した作品を作成していただきました。藤堂さんの素敵な心遣いを感じます。
他にも多くの作品をご用意していただきました。続きはぜひKUON Flagship Storeでご覧ください。
"彫刻家 藤堂"と"デザイナー石橋"
KUON 2022春夏コレクションのLOOK BOOKからの1枚。
2022春夏コレクションテーマは"Colors of Light"。目に映るもの、映らないもの全てに影響を与える『光』に着目して制作されたコレクションです。
このテーマを表現するLOOK BOOKとプレゼンテーションムービー制作にあたって、藤堂さんの積層ガラスを使用した作品はこのテーマにマッチしました。オファーしたタイミングもバッチリだったようで、運良く撮影のために数点お借りすることができました。（アートフロントギャラリーの皆様、お世話になりました。）
このことがきっかけで藤堂さんがフラッとお店に遊びに来てくれました。石橋さんが藤堂さんとお話していく中で、『時間』をテーマにしているという共通項を発見したり、私が気付いたときにはスッカリ意気投合していました（笑）
そして、その日のうちに『春夏コレクション立ち上がりのタイミングで何か一緒にやりましょう』っていうところまで話が進んでました。そのあとも何度かお互いのアトリエを行き来するうちに、お店を使ったインスタレーションの開催が決まりました。
こちらの白い柱もお店に合わせて作成していただき、すでに展示中ですが、藤堂さんの思惑通り、来店頻度の高いKUONの顧客様でも気が付かないほどお店に馴染んでいます。
作品以外にも、来店されたお客様に楽しんでいただけるような遊び心満載の仕掛けがお店の至る所に潜んでいます。その中から1つだけヒントを。3匹の子豚がお店に隠れています…(豚はドイツでは幸運を呼ぶ動物と言われているそうです)
このようなご時世ですが、是非この機会をお見逃しなく。
最後までありがとうございました。
"現場作品_久遠"
場所：KUON Flagship Store
開催期間：1月28日（金）〜 2月20日（日）
※作家在廊予定日：1月28日, 2月5日, 2月12日, 2月20日（時間はWEB,インスタグラムにて要確認）
※感染予防対策として、マスクの着用と手指の消毒にご協力をお願いいたします。また、状況に応じて入場を制限する場合がございますので予めご了承ください。
藤堂
1969年生まれ。多摩美術大学彫刻専攻修了後、渡独。国立デュッセルドルフ芸術大学で学び、2003年にダニエル・ビュレン教授よりマイスターシューラー（M.A.）を取得。書籍や自身で収集した石を切断し、その切断面に積層ガラスを埋め込んだ彫刻作品を国内外で発表している。2011年震災を機に13年間住んだドイツより帰国し、現在、神奈川県在住。東京、京都、沖縄、台北などのホテルにコレクション多数。
Instagram：@todo_kunst
