
新米スタッフによるピックアップ商品
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こんにちは。岩田です。 期間限定ではありますが、店舗スタッフとしてKUONの皆さんと共に活動させていただいています。 ここ数カ月酷暑のトーキョーでしたが、ようやく秋らしい風が感じられるようになってきました。 大変暑い中、店舗までお越しいただいたお客様に感謝申し上げます。ありがとうございました。。。そして、過ごしやすい気候になりましたのでまた近々遊びにいらしてください!^^
さて、KUONのFW25コレクションは先週金曜日の3rdドロップを以て、全商品が店頭・オンラインストアからご購入いただけるようになります。 涼しさが感じられるようになってきた今、改めて店舗スタッフの私が今シーズンのおすすめ商品をピックアップしご紹介したいと思います。
Aizome Sashiko Kimono Collar Blazer
デザイナー・石橋が用いる、緩やかな勾配が美しいキモノカラーを配したブレザー。 KUONで過去4年ほど展開してきた襟元のキモノカラーデザインは、立体裁断の段階で試行錯誤して生まれたそうです。
特に西洋のメンズウェアでは、ネクタイやシャツ、ヨークなど首周りのデザインがスタイルのポイントとなることが多いですが、ここに和の要素を組み合わせ、新たなレイヤードの可能性を提案してきました。
今季は刺し子を織りで表現した生地を合わせることで、より幅広いスタイリングをお楽しみいただける羽織りになっています。 深い藍色の時期にはボタンダウンシャツを合わせパリッとセミフォーマルな装いを楽しんでいただいてから、アタリの出てきた頃にはカジュアルな装いに合わせてバケーションに、なんていうのも素敵なんじゃないでしょうか。
着てみると、ジャケットなのにカーディガンのような、野良着のような。 重厚感のある織地と色で重ためになるのかなと思いきや、着物カラーのネックラインや襟の抜け感、ボクシーなラインを描きながら着丈が短めにフィットするバランス感で、むしろさっぱりと軽やかな印象になり驚きました。
さらにこちらの生地、藍染めなのです。。。経年変化も楽しんでいただける、魅力満点の一着です。
Arimatsu Shibori Knit Jacket
リバーシブルのボマージャケットです。 有松絞りを施したニット素材が見た目にも柔らかいA面、着丈の短いジャケットでは意外に見かけることが少ないような(レディースだけ?)キルティングのB面、 どちらも秋冬のスタイリングが楽しくなるような、個性豊かな表情を添えてくれます。
その理由が、袖口と襟に入っている編み立てのリブです。 リブ地は通常、他のパターンと同じように大きな生地を裁断して用いられるものですが、それをピース毎に編む製法が編み立てです。
立体感のある編み立てリブがネックラインから裾にかけてたわむ身頃をホールドしてくれるし、袖口は、シンチなしでもキュッと閉じててあったかい。 可愛さと防寒性を両立したシルエットを可能にしています。
よく見ていただくとわかるのですが、KUONオリジナルの柄が入っているのもポイント!
Vintage Sakiori Vest
個人的に今季一、キュンキュンしているアイテムです。 裂き織りはKUON商品デザインにおいても中核をなすテキスタイル技術の1つですが、こちらのブログ記事でもご紹介しているように、アプリケーションは衣類のみならず、家具や日用品として用いられていたことも多かったようです。 そんなぬくもりのある特徴的な生地を用いたベストですが、着た時のシルエットが「超絶」綺麗なのです! パッと見はやはり生地の印象が強く残るのですが、一度着てみるとカッティングや裾の丸みを帯びた形の方がくっきりと記憶に残るほど。(個人の体験談です) パターンと裂き織り生地がお互いで無くてはならないような、至高のハーモニーを奏でている事に気づかされると思います。
ビンテージアセテートを使った裏地は、落ち着いた光沢のあるオリーブ色。 暖かい色味の裂き織り生地と合わさり、何とも言えない上品さが醸し出されています。
ツルっとしたテクスチャは着心地が良いばかりでなく、どんな素材のインナーにも引っかかりなく羽織れるようにとデザイナーが配慮して選んだそうです。 毛の長いセーターや立体感のある生地にもストレスなく重ねていただけます。
そして、やはり見れば見るほど引き込まれるのがこのビンテージ裂き織り生地。
大きな一枚の裂き織りの生地から、配置を熟考しベストに仕立て上げられています。
昔に作られた布地や着物が織物として生まれ変わり、それを今私たちが洋服として提供しています。
各プロセスで携わった人たち、その想い、かけられた手間や時間を考えると、果てしない文脈の中に、自分がたとえ少しでも、存在している事実にロマンを感じずにはいられません。
何年何十年とベストを着ていただき、あなたもこの布地にストーリーを重ねてみませんか?
今回ブログ記事を書くにあたり、上記の三点に加えて他の秋冬アイテムも改めて試着を重ねましたが、KUONのお洋服はハンガーにかかっている時と、生身の人間に着られている時とで全くと言っていいほど、印象が異なることを再確認しました。
理由は、和と洋のエッセンスが取捨選択・融合され、生み出されてきたパターンワークの妙、それ以外の何者でもないと思います。
自分がそうだったように、刺し子や襤褸、天然染など様々なキッカケからKUONを知っていただくことがありますが、是非多くの方に、KUONのお洋服を一度試していただきたいです!
実際に袖を通すことで感じることがあるはずです。 皆さんのお話も是非聞かせてください!
スタッフ一同、店舗でお待ちしています^^
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。