こんにちは、長谷川です。
『ジャパンブルー』海外からはそう呼ばれ、日本を象徴する色と言えば『藍染』。
春の爽やかな青空から真っ青な夏空に変わってくるこの時期、軽く涼しげな藍染にとても惹かれます。
KUONのSIGNATUREラインでもご紹介している藍染。
今回はKUONの藍染についてご紹介いたします。
受け継がれてきた藍染
藍は世界で最初に使われた最古の染料として広く知られており、日本には約1500年前に伝わったたと言われております。
今季のKUONの藍染は、泥染めでもお馴染みの奄美大島で、インド藍を原料に染色されております。
インド藍はマメ科の植物から抽出された、染色液を使用して染色されるのですが、いくつかある藍染の原料の中でも色素の保有量が1番多い藍染です。
奄美大島の亜熱帯の気候では、インドア藍の原料となるマメ科の植物が育つのに適した気候です。
また、マメ科の植物だと豆が自然と地に落ちて、そこから芽が出てホントに良く育つ、エコな植物が原料となっています。
そんな藍染ですが、武士の時代には、藍の効能である解毒や止血作用があることから、鎧の下に藍染のモノを身に着けていたそうです。FW21のコレクションでもご紹介したように、江戸時代には、庶民の間にも藍染めが広まりました。政治的要因と虫よけなどの効能から作業着から寝具にいたるまで、広く人々の生活の一部として愛されておりました。
藍染の魅力
藍染アイテムの面白さや魅力と言えば、
洗濯を繰り返して色が馴染んで表情が変化していくのを楽しんだり...
染めならではの独特な色ムラが、グラデーションのようになっていたり...
着る人によって生じるアタリ等々…
唯一無二のモノを育てていけるところですね。
そうそう、藍染はいろいろな素材を染めることができ、レザーアイテムも染めることができるんです。(ちなみに、2022年の秋冬コレクションでは、藍染のスカジャンが入荷予定なのでお楽しみに)
↑藤原さんから譲っていただいた藍染のレザージャケット。
かなり色落ちが進みましたが、お客様や友人からよく褒めていただけます。
また、藍染には生地を丈夫にしたり、消臭、防虫効果があったりと、今ほどモノが溢れていない昔の人々の生活に寄り添った効能を有しており、機能面においても魅力たっぷりな染色技法だったのです。
昔の人々から今に至るまで受け継がれて、海外の方々からは『ジャパンブルー』と呼ばれている藍染ですが、実は化学染料などの発達で、手間のかかる藍染は非常に希少なモノとなってきております。
SS22藍染シリーズ
Regular Collar Shirt-AIZOME (Medium Indigo)
S/S Open Collar Shirt-AIZOME- (Medium Indigo)
SS22のシグネチャーラインでは、半袖シャツと長袖シャツに藍染を使用。
長袖のシャツにはオーガニックコットン生地を採用、ふっくらとした粗野な生地感でありながら、光沢もあってエレガントな雰囲気に仕上がりました。
半袖のシャツには、とろみのあるレーヨン縮緬(ちりめん)生地を採用。レーヨンのとろんとした落ち感を残しながら、凹凸のある生地感はサラッとしており、軽やかで涼しげに着用していただけます。
今シーズンは、Dark・Medium・Lightの3段階の色をご用意しております。3色並べたときの濃淡は職人の手作業の温かさを感じることができ、非常に味わい深いです。じっくりと育てたい方はDark、初めから薄い色を着たい方はLight、迷っちゃう方はMediumがおすすめです。
手染めならではのムラがありますので、ナチュラルなグラデーションを楽しんでいただけます。また、着用によって色ムラが馴染んでいく様子も楽しんでいただけたり、着れば着るほど愛着が湧いてくるはずです。
この機会に是非、藍染をお試しください。
最後までありがとうございました。