こんにちは、長谷川です。
2023SSコレクション立ち上がりのタイミングで公開したブログの中で、私のおすすめとご紹介したカイトシリーズ。
店頭イベントのご紹介と合わせてだったので、カイトシリーズについてまだまだ伝えきれておりません。
"袖ぐりの切り替えを無くし、置いた時にキモノのような平面なパターンワークで制作された..."
と、オンラインストアの商品ページに記載があります。
『平面なパターンワーク...?』
平面なパターンワークというのが和服から来ていて、洋服とは異なる日本らしさ、KUONらしさなのですが難しいですよね。
安心してください!
今回のブログを読んでいただければ、『なるほど!』となるはずです。
それでは、最後までお付き合いください。
和服と洋服の違い
先ず、和服と聞いてイメージするのが着物だと思います。
今となっては海外で"Kimono"と呼ばれておりますが、着物は平安時代に生まれた日本の伝統的な衣服です。
今回、和服と洋服の違いでお伝えしたいのはつくり(パターン)の部分。そこに焦点を当てていきます。
それでは、和服と洋服の違いについて、見ていきましょう。
(一昨年、顧客様がオーダーメイドで裂き織り帯を制作した際の写真が素敵なので再利用。)
和服には、『肩』という概念がないため、床に置いてみるとタテとヨコのシルエットになります。上の写真を見ると伝わるはずです。
洋服を床に置いてみると、『肩』の部分から斜めに袖がつけられているので、シルエットに違いが現れます。
家にあるジャケットやシャツを置いて試してみてください。
カイトシリーズの中からKite Sweatshirtを置いてみましたが、着物と同じようにタテとヨコのシルエットで作られています。
また、置いた時に平面になるのも着物のつくりの特徴です。
シャツやジャケットなどはダーツが入っていたり、肩パットがあったりで、このように、ぺたーっと平面になりません。
前回のブログでも書きましたが、
洋服は立体的につくり、身体のシルエットを隠すことで美しく見せる。
和服は平面につくり、身体のシルエットを出して本来の美しさを見せる。
昔、石橋さんに『KUONの服の肩回りは何故丸みが帯びているんですか?』と聞いたところ『人の身体は角がなくて、曲線だからね』と言われたことを思い出しました。
こういった所にも、KUONのシルエットへの拘りや、KUONらしさが隠れている気がします。
人の持つ本来の美しさ
それでは、着用したときにどのように見えるのか。
身体に馴染んで、肩回りに丸みを持たせたシルエット。
ゆとりのある大きめなシルエットですが、身体のラインを見せることで、ただゆるいだけではない、優雅なリラックスさのあるシルエット。また、柔らかいドレープ感のあるスウェット生地が優雅さを上げるので、正にリラックス&エレガント。
カジュアルだけど上品な1着です。
Kite Shirt
ドレープ感のあるスウェット生地と違って、着た時の新しさや違和感を覚えるシルエットが鮮明に見えます。
また、商品名にあるKiteの通り、両脇のアウトポケットに手を入れて凧あげの凧のようにシルエットが広がる機能美も備わっています。
スウェットもシャツも身体のラインに沿って肩回りに丸みが帯びるシルエット。
これこそ人の持つ本来も美しさ。個性だと感じます。
最後に。
どうしても今季のテーマカラーのライラックを取り入れたくて、半袖シャツを無理やり羽織りましたが、見事にハマっている気がします。
Kite Shirtは長袖シャツの上に羽織ってブルゾン感覚で着用出来てお気に入り。
最後までありがとうございました。
今回ご紹介したカイトシリーズはこちら。